作曲 Tayuto Nakasu
“グラビアアイドル 坂東遥”への愛がJamsCollectionへ飛び火して、メジャーデビューアルバム『Jam Mode』を何気なく手に取って以来、ジャムズにすっかり取り憑かれてしまった。
正確にはアイドルカルチャー全体に興味を持ってしまった。今の僕がアイドルに興味を持ったのは全部、坂東遥の仕業なのだ。
よって僕にとって坂東遥はアイドルへの興味を持たせてくれた聖母マリア的存在であり、人生を狂わす先導者なのである。
ところで、ジャムズのアルバムを聴いて最初に引っかかった曲が『New Era Punch!!』とこの『爱你(アイニー)』だった。
スピード感、カッコよさ、最後まで読めない展開。イヤというほど煽るサビ。
アイドルソングでは使い古された『好きです』『愛してます』『I Love You』を、『爱你(アイニー)』と変換するやや斜め上を行くタイトルも、語感が面白くて好きだ。
『疾走ドリーマー』や『smile x smile』が、先の見えない将来を不安視しながらもとにかく頑張ってみようとチャレンジする。と言った等身大の彼女たちの心情を描いた曲だとするならば、この『爱你』は目の前に立ちはだかる壁を全てなぎ倒してでも全てを手に入れてやるという猪突猛進のパワーで、アイドルシーンの中心に立ってやるという強い意志を感じさせる曲である。
坂東遥パートの「主役じゃないと退屈じゃん!」という歌詞にも、その決意が現れている。
話はやや脱線するが、ぴるあぽことPeel the Appleの『勇敢Jump!』はコロナ禍に作られた楽曲であることは間違いない。
「こーんな会えない時間が続くなんてさ思わなかったよ」「何を糧に生きてた?」「また一緒に歌って…」「各自持ち場で…」などなど、歌詞の端々にコロナ禍の影響が窺わせられる。
逆に『爱你』はコロナ禍に作られた曲だとは到底思えない。
これはライブで体感しなければわからなかったかもしれないが、実際に2nd ワンマンの一曲目で体感したときその想像は確信に変わった。
『爱你』は冒頭からジャムズのライブをブチ上げる為のブースターである。
まず歌詞の一発目から「スタンドアップ!」である。その後も「party party oh!」「今拳上げろ!」「ほら手を掲げろ!」など、これでもかとライブを意識し、観客をアジ(扇動する)る歌詞、パフォーマンスが満載である。
また、残念ながらまだ未体験ではあるのだが、対バンでも非常に効果的な楽曲な気がする。音、歌詞、パフォーマンス力でその場にいるすべての観客を(それがジャムズ目当ての客でなくても)ねじ伏せるような勢いを持っている。
もしも、もしもコロナが起こらずにマスクが必要なく、ソーシャルディスタンスという概念がなければ「ジャムズ、イクズォー!」という一宮彩夏のアジと共に拳を高く突き上げ「オイ!オイ!」と大声を張り上げ、サビの「踊れ!」の合図と共に観客のボルテージは最高潮まで上り詰め、ステージそっちのけでモッシュが発生するに違いない。そんなパワーを持つ楽曲である。
初めて音源で聴いたときも魅力のある曲だと感じたのだが、ライブで体感したことでこの楽曲の持つ意味が自分の中で大きく変化した気がする。
そしてまた大きな爆発と大きな炎が上がるステージでこの『爱你』を体感したい。
そしていつの日か、一宮彩夏のアジで大声を張り上げ、「踊れ!」の合図と共に、汗がしたたるほど踊り狂えることを願っている。バリヤバ!
(1425w)